あなひさし、ろんじやまなびなり。すべてこたびのふみはふるきことばにてかきけり。われねもころつとめければ、いとおほくのひとにみなむ。
いでや、じよをおえむ。
※われをんななみ、かなにてかきけり。
・かまへ
ぽりごんふたつ しんかのきせき とれへす
ちからふたももちよそちあまりし おさへふたももちいそちあまりふ ことなりおさえとおあまりふ ずぶとい
じこさいせい あやしきつぼね こほりくわうみやう とをよろづぼると
あろほらがらがら ふといほね ひらいしん
ちから、せめふたももちいそちあまりふ おさへし ゆうかん(のろし)
ほのほのおほて ぽるたあがいすと いかづちたたき けたぐり
あしれへぬ いのちのたま げきりゆう
ちから、ことなりせめふたももちいそちあまりふ おさへし れいせい(のろし)
あつゆ つきのちから ちからのたま たきつせ
ぱつちらごん じやくてんほけん はりきり
ちから、せめふたももちいそちあまりふ おさへし ゆうかん(のろし)
いかづちはし りゆうのつめ とおよろづのこまにひとしきちから ほのほのきば
もろばれる きあいのたすき さいせいりよく
ちからふたももちみそちあまりむつ おさへひとももちよそあまりやつ ことなりおさへひとももちはたあまりし のんき(のろし)
くさびらこ いからすこ(ひとつおなじくふたつにてもつかひけり) つよきすすり たひらぎのけぶり
ばるじひな たらぷのみ はとむね
ちから、ことなりおさへふたももちいそちあまりふ おさへし おだやか
わろきわざ てつぺき どくどく はやすめ
・かまへつくり
ひとつ ぽりごんふたつとがらがらをならぶれば、よきたいぷのあはせにしてつぼねをあやしくせらるればなほとくにかくれらるなり。またきつぼねのかまへあらまほし。
ふたつ がらがらのかたれざるやぎやうにつよきものえらばむ。わろきもの、
かばるどん・・・ばかるどん。
えへすばあん・・・ぽりごんふたつさへだいなつくるふたたびたえかぬるなり。かひなし。
うふらおす・・・ろなうわろし。ばしやあものごときものなり。
などのたてあつむるにものむつかしくおぼゆ。
えへすばあんのあれど、あしれへぬがさまざまのやぎやうにけしうはあらず。たきつせのこよなうくちをきけるがおもはずげなりけり。
みつ えへすばはんにいまだかたれず。ふたつにてもつかひけるぱつちらごんをつかひなば、またけしうはあらず。かばるどんこそいとうくおぼゆれど、さてのやぎやうにはつよきわざをおしするによってたやすくけつすられるのもよろし。
よつ ふたつにてこといたくねたきたすきもろばれる、つまらせにてあらまほしくおぼえけるたらぷばるじひなをすぐりけり。
これらたいぷのあはせともいはず、もろばれるはたすきにてねぶらせ、ばるじひなはたらぷとてつぺき、おこたりにてねんぜらる。かまへのくらましたるをたのみけり。
じやうじゆ:
・くはし
※くだくだしければ、こころしらへよ。
ぽりごんふたつ
ななたりにてもつかひける、いとかたきしのはこなり。ななとせのおなじわざにてつかひけるも、わろきわざのまほしくおぼゆることいとおほければ、とをよろづぼるとをあらたむるもあはれならむ。つるぎをかなづるごりらのいとおほきはすずろなりけり。
かたきことはさらにもいはず、こほりくわうみやうのいとつよき(ごりら、どらぱると)がうれし。
ぐわやらどすのだいすとりひむふたたびねんぜられざるがいとあはれなり。あな、やとせのしんかんにそふことかぎりなきかなとものぐるおしうおぼゆ。
がらがら
せめにてはいとつよきといへども、ほのほのおほてのかへりにてちからのいととくおちあすれば、うけられざるわざのおほきはもつてのほかなり。また、くちあけにいでていちのふでになりけるがいとおほく、だいまつくすのすくなくおぼえけり。
ぽるたあがいすとかげほねはすぐりがたし。だいまつくすどらぱるとひつぢやうにてせちがいせまほしければぽるたあがいすとはよろし。
ほねぶふめらんはつかはまじとおぼゆればけちけり。
あしれへぬ
いのちのたまにてだいぢからをとりしみじしなり。ちからのたまにてとりとどん、ぬおうにつよきいちじゃうのやぎようなりければ、さるかまへとのかけあひにてはうづなふべし。
こばるおんのでんじはをよかなむとおもひけるに、まことにさるわざをしあつゆとたきつせにてかちたるはいふかいなきことかぎりなし。ふところやぎやうなり。
ぱつちらごん
いかにいはむやいとつよし。ばかるどんのこもりぬのごときことはなはだし。じやくてんほけんのはたらくことすくなければ、じしやくやたつじんのおびなどもをかしらし。
もろばれる
ふたつのものやみなり。ふたつにてもつかひける、いからすこなむもてるものをいれけるのいとわろきことはいふべきにもあらざる。わろきわざつかはまほしきときのあひなくおほくありけり(どらぱると、ごりらんだあ)。すべてごりらんだあのはたきおとすをおしければたひらぎのけぶりをつかふべし。さらばくさびらこにてまいいづるどらぱるとをねぶらせらるまじ。
ばるじひな
そこどころのかまへにいとつよく、はやすめのおこたりにてだいまつくすだにねんぜらるちからありけり。ろとむ、とげきつすにえなむかつまじかりけるをこころしらへるべし。おしかへしさるやぎやうをひきのかせしのちにはたやすきつまらせのこまとならるべし。
・やぎやうすぐり
にあるひは
がらがらあるひはぱつちらごんとぽりごんのつぼねかまへをまづまづたどるべし。
かばるどん、あるひはごりらんだあ(ぽりごんふたつとがらがらもろともにはたきおとすにいとたよわし)などのゐらば、あしれへぬやもろばれるをすぐるもたどるべかるなり。
えへすばあんは、ぱつちらごんにてきほふべかるやぎやうなるが、おほくかばるどんなどのともにゐればもろばれるをくちあけにいだすもよろし。たすきくさびらこにてだいまつくすえへすばあんをねぶらさらればはるかのりなり。ごりらんだあなどになほいだすべかれば、さてしもあるべきことならざらむ。さいせいりよくにてよくおこたるべし。
ばるじひなはそこどころにてすぐるべし。
さてもながながきふみなむすてかきける。いとくたびれけるが、なほひとつとうようこてんがくのかくべかるふみありけるのいとわろし。
ひるがれひ ゆふけあさけも ふみをかき はたやこよひも よひとよふみか